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5.高尾山季節情報(2月28日更新)

 高尾山の2月は、晴れた日の多い一月でした。月雨量は30
mmほどで例年並みの雨量でした。気温は変動が大きかった
ですが、下旬に向かうに連れ上昇してきました。このような気
象条件のもと植物では樹の花などが見られてきました。また
鳥類では採餌行動などが見られ、冬鳥が新たに見られました
。哺乳類についてはフィールドサインや姿などが確認されまし
た。
 植物では、草の花ではヤマネコノメソウなどが花をつけ、樹
木の花ではアセビ、ソシンロウバイ、ダンコウバイ、ヤブツバキ
などが花をつけてきました。
 鳥類では、ヤマガラ、ヒガラ、アオゲラ、ヒヨドリ、シロハラ、コ
ゲラなどの採餌行動などが確認されました。なお冬鳥であるア
トリが見られました。
 哺乳類では、ムササビの食痕、テンの糞、アナグマの姿など
が見られました。


 ・鳥類(主なもの)

留鳥 ヤマガラ、シジュウカラ、ヒガラ、エナガ、メジロ、コゲラ、アオゲラ、アカゲラ、ウグイス、カケス、セグロセキレイ、ハクセキレイ、キセキレイ、ヒヨドリ、キジバト、ハシブトガラスなど
冬鳥   ウソ、ゴジュウカラ、ミソサザイ、ルリビタキ、シロハラ、アトリなど
分布を広げいる鳥?  リュウキュウサンショウクイなど
かごぬけしたり、放鳥されたものが野生化した鳥 ガビチョウ、ソウシチョウなど

 2月は、小鳥にとって実や種子など食べ物が少なくなり、1月以上
に厳しい季節ではないかと思われました。小鳥たちはあちこちでせ
わしく食べ物をあさっていました。また新たに冬鳥であるアトリなど
が確認されました。
 日当りの良いギャップ(林内で台風などで倒木などが発生し明るく
なった場所)などには、小鳥たちが時折集まりますが、上旬にはヤ
マガラがギャップ付近の樹上に現れたかと思うと、モミの種子を足
で挟みついばみ始めました。
 今冬は、アカゲラやアオゲラなど例年に比べ数がやや多いようです
が、上旬にはアオゲラがクヌギの立ち枯れ木の幹の上部にとまり、
嘴を使って、樹皮をつつき始めました。しばらくするとクヌギの樹皮の
一部をはがし下に落としました。アカゲラなどはこのような樹皮はがし
は時折見られますが、アオゲラでは珍しいかもしれません。
 イイギリ(落葉の高木)の赤い実が大分減ってきましたが、日当りの
良い実の残っているところではヒヨドリが集中します。中旬には稜線
近くの実の残っているイイギリにヒヨドリが4~5羽集まり、その実を
盛んについばんでいました。
 冬鳥であるアトリが、中旬に見られました。高尾山頂近くの尾根上
にあるコナラ・モミ林に数羽飛来しました。アトリは高尾山では稀に
大群で来る時がありますが、例年多くは見られません。



 ・哺乳類(主なもの)

姿、フィールドサインなど ムササビ(食痕)、テン(糞)、アナグマ(姿)など

 ムササビの食痕が、上旬~下旬にかけ、尾根、中腹、前の沢、
稜線(稲荷山コースなど)、高尾山頂周辺などで見られました。
ムササビの食痕は、スギの花芽(雄花)・葉先、ヒノキの花芽(
雄花)などに多く見られ、この他アカガシ、ツクバネガシ、マツグ
ミなどの葉、アラカシの冬芽などに見られました。
 テンの糞が、中旬、下旬などに、高尾山頂周辺、前の沢などで
見られました。糞は、ムカデ、カマドウマ、コガネムシなど節足動
物の体の一部、頸椎の一部など脊椎動物の体の一部の骨片、
マタタビ科の種子・果皮、ガマズミの核?などの果実などでした。
 アナグマの姿が下旬に中腹の遊歩道近くで見られました。アナ
グマは遊歩道の谷側斜面のやや下の方から食べ物をあさりなが
ら上方に移動してきましたが、私に数メートル位までに近づいた
時私に気づき谷の下の方へ去って行きました。夕方でやや暗く
なっていましたが、アナグマの姿、形がはっきり見られました。

 
・植物(主なもの)

       ヤマネコノメソウ(黄色)など
 ノササゲ(種子(黒紫色))など
樹木          〔高木〕ヤブツバキ(赤色)など
〔低木〕アセビ(白色)、ソシンロウバイ(黄色)、ダンコウバイ(黄色)など
   〔低木〕ミヤマシキミなど
  〔高木〕イイギリ(赤色)、ウラジロノキ(赤色)など
〔小高木〕ゴンズイ(黒色(種子))など
〔低木〕アオキ(赤色)、ヤブコウジ(赤色)、ミヤマシキミ(赤色)、ガマズミ(赤褐色)など

〔つる〕テイカカズラ(赤褐色)、サルナシ(緑褐色)など
〔寄生木〕ヤドリギ(淡黄色)など

 2月は、色鮮やかな実や種子をつけた樹や草が、益々少なくなってき
ましたが、花(春先に咲く花など)をつけた樹や草がわずかながら見ら
れました。2月下旬時点で確認できた花をつけた樹や草は下記の通り
です。
 草の花では、ヤマネコノメソウが谷の日当たりの良いところなどで黄
色の葯をつけた花をつけているのが見られました。
 樹の花では、アセビが山頂付近など日当たりの良いところで白色の
花を多数つけているのが見られました。麓ではソシンロウバイが半透
明の黄色の花をつけているのが見られ、山頂近くではダンコウバイな
どが黄色の花をつけているのが見られました。また中腹や山頂付近
など日当り良いところでは、ヤブツバキなどが赤色の花をつけていま
した。
 
 
 
 

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