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5.高尾山季節情報(3月31日更新)

 高尾山の3月は、晴れた日のやや多い一月でした。月雨量
は99mmほどでほぼ例年並みの雨量でした。気温は変動は
ありましたが、上旬の終わり位から下旬に向かうに連れ上昇
してきました。このような気象条件のもと春の早めに咲く草や
樹の花などが見られました。また鳥類では採餌行動やさえず
りなどが確認されました。哺乳類についてはフィールドサイン
や姿などが見られました。
 植物では、草の花ではニリンソウ、カントウミヤマカタバミ、
ヤマルリソウ、ヒナスミレ、エイザンスミレ、ナガバノスミレサ
イシン、アオイスミレなどが花をつけ、樹木の花ではミヤマ
シキミ、キブシ、ヤブツバキ、コブシ、エドヒガン、ソメイヨシノ
などが花をつけてきました。
 鳥類では、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、アカゲラなどの
採餌行動などが目立ち、イソヒヨドリ、ウグイス、ミソサザイな
どのさえずりが聞かれました。
 哺乳類では、ムササビの食痕、ヒミズのトンネル、テンの糞
、カモシカの姿などが見られました。


 ・鳥類(主なもの)

留鳥 ヤマガラ、シジュウカラ、ヒガラ、エナガ、メジロ、コゲラ、アオゲラ、アカゲラ、ウグイス、カケス、セグロセキレイ、ハクセキレイ、キセキレイ、ヒヨドリ、キジバト、ハシブトガラス、イソヒヨドリ、トビなど
冬鳥   ウソ、ゴジュウカラ、ミソサザイ、ルリビタキ、シロハラなど
分布を広げいる鳥?  リュウキュウサンショウクイなど
かごぬけしたり、放鳥されたものが野生化した鳥 ガビチョウ、ソウシチョウなど

 3月は、冬から春に変わる季節の変わり目であり、日差しなどが
変わり、植物などの活性が高まってきますが、小鳥にとってはこれ
らに伴い採餌行動が変わったり、さえずりなど繫殖活動などが始
まってきました。
 上旬には、朝高尾山口駅付近ではイソヒヨドリの雄がさえずって
いたり、その近くではシジュカラなどがさえずっていました。また2
号路の動植物園の近くではヤマガラ2羽が見られましたが、1羽が
何かを訴えるかのように盛んに鳴いていました。恐らく雌が雄から
求愛のしるしとしてプレゼント?でももらいたかったのでしょう。夕
方には高尾山頂近くに小鳥が集まっていましたが、ヒガラなどが
アカシデの樹上でさえずりながら冬芽をあさっているのが見られま
した。アカシデやイヌシデなどシデ類の冬芽にはアブラムシやダニ
などの卵などが越冬していることが知られています。
 中旬には、朝清滝駅前付近の林でコジュケイが大声で鳴いてい
るのが聞かれました。稲荷山コースの稜線上では、ヒガラなどが
時折見られましたが、コナラの冬芽をあさっている個体が見られ
ました。コナラなどの冬芽にはタマバチなどの卵などが越冬して
いることが知られています。また夕方には高尾山頂近くの尾根で
、イヌブナの冬芽から開きかけてきた葉をあさっているヤマガラや
ヒガラなどが見られました。イヌブナなどの冬芽には、タマバエな
どの卵などが越冬していることが知られています。
 下旬には、朝6号路の保養院近くでウグイスがさずっていました
が、うまくさえずっていないようでした。前の沢では小さな体のミソ
サザイが張りのある大きな声でさずっていました。同じく前の沢で
はクロジが移動?していました。まだ渡りの時期には早いように
思われますが少しずつ高標高地へ向かっているのでしょうか。



 ・哺乳類(主なもの)

姿、フィールドサインなど ムササビ(食痕)、ヒミズ(トンネル)、テン(糞)、カモシカ(姿)など

 ムササビの食痕が、上旬~下旬にかけ、5号路高尾山頂近
辺、稲荷山コース稜線西部付近、3号路薬王院南側などで見
られました。ムササビの食痕は、スギの葉(葉先など)・雄花、
ヒノキの花芽(雄花)などにやや多く見られ、この他ウラジロガ
シの若いどんぐり(昨年開花したもの)などに見られました。
 ヒミズの”トンネル”が、中旬に1号路電波塔北側などで見ら
れました。遊歩道の谷側にコンクリの道に沿うように”トンネル
”が掘られていました。”トンネル”の深さは10cm位であり、”ト
ンネル”は地面の表面近くにできていました。
 テンの糞が、下旬に6号路琵琶滝南西側などで見られました。
テンの糞は遊歩道上にあり、内容はムカデの足、カマドウマの
頭、キブシの実などでした。
 カモシカの姿が、下旬に前の沢で見られました。昼前に遊歩
道を歩いていると前を歩いていたハイカーが立ち止まったので
、私も立ち止まりました。山側斜面の上側に向って何か騒がし
くしていたいたので、斜面の上方を見ていると物音がしました。
その音の方を注視していると藪からカモシカ1頭が現れました。
カモシカは少しの間私の方をじっと見ていました。体全体が白
っぽく、顔のつくりや体の大きさなどからカモシカの成獣と思わ
れました。高尾山でカモシカを見たのは初めてでした。

 
・植物(主なもの)

      ニリンソウ(白色)、カントウミヤマカタバミ(白色)、セントウソウ(白色)、キクザキイチゲ(白色)、ユリワサビ(白色)、ハナネコノメ(白色)、シュンラン(緑色~黄緑色、白色)、ヤマネコノメソウ(緑色で基部は黄色みを帯びる(萼裂片))、ヒナスミレ(淡紅紫色),エイザンスミレ(淡紅紫色)、ヤマルリソウ(淡青紫色)、ナガバノスミレサイシン(淡紫色)、タチツボスミレ(淡紫色)、アオイスミレ(淡紫色)、ヨゴレネコノメ(暗褐紫色~淡緑色)、ミミガタテンナンショウ(濃紫色または暗紫色)など
樹木          〔高木〕コブシ(白色)、エドヒガン(淡紅色まれに白色)、ソメイヨシノ(淡紅色)、フサザクラ(暗紅色(葯))など
〔小高木〕キブシ(黄色)、ヤブツバキ(赤色)など
〔低木〕ミヤマシキミ(白色)、モミジイチゴ(白色)、アセビ(白色)、ソシンロウバイ(黄色)、ダンコウバイ(黄色)、ウグイスカグラ(淡紅色)など

 3月は、2月とは異なり、春早くに咲く草や低木などが徐々に咲き出
し、気温の上昇とともに花の種類が増え、季節は進んでいることが分
かります。3月下旬時点で確認できた草や樹木の花は下記の通りで
す。
 谷では、ニリンソウ、カントウミヤマカタバミ、ユリワサビ、キクザキイ
チゲなどが白い花をつけてるのが見られました。またヤマルリソウな
どが日当たりの良い所で淡い青紫色の花をつけ、ヨゴレネコノメなど
が黄色い苞の中心に暗褐紫色から淡緑色の直立した萼裂片をつけ
ているのが見られました。
 中腹から尾根にかけては、ヒナスミレ、エイザンスミレなどが時折見
られ、淡い赤紫色の花をつけ、ナガバノスミレサイシンなどが淡い紫
色の花をつけているのが見られました。またシュンランがやや日当た
りの良いところで花弁などが緑色から黄緑色の花をつけているのが
見られました。
 スミレ類については上記の他、アオイスミレが淡い紫色の花をつけ
ているのが時折見られ、タチツボスミレなどが日当たりのよい所で淡
い紫色の花をつけているのが見られました。
 樹の花では、低木ではミヤマシキミやモミジイチゴなどが白い花をつ
け、小高木ではキブシなどが黄色い花をつけいるのが見られました。
また高木ではコブシなどが白い花をつけ、エドヒガンやソメイヨシノなど
が淡い紅色の花をつけているのが見られました。

 
 
 
 

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